セブンスドラゴン3 感想 何をもって強さとするのか
はじめに
どんなお話か説明している部分があります。
これは、あくまで『私はそう感じたという感想』です。
実際には異なる可能性があります。
※ネタバレあります
~総括~
那雲澪、イケメン。
人間どうだったら強いのか?という命題。
強いというのは抽象的な言葉。
本当のところをいうと、強さには具体的な理由がある。
例えば、グリコじゃんけん(グーで勝つと3歩進めるアレ)だと、チョキが強い。
勝ったら6歩進めるし、負けても相手が進むのは3歩だけだ。
パーも6歩進めるけど、負けたら相手が6歩進んでしまう。
一番効率がいいので、チョキが最も強い。
しかし、弱みもある。
グーに負ける。
そういったときは、パーでグーを潰し、適当なところで再び効率のよいチョキに戻らなければならない。
グリコエアプなので間違ってらごめんなさい
これが強さの中身というものだ。
しかし、強さときいて真っ先にイメージするのは、別のことだろう。
そう、全能だ。
チョキがグーすらも叩き潰す全能感。
これが一般的な強さのイメージだ。
多分
そして実際、条件を絞ればこういった強さは成立する。
セブンスドラゴン3の主人公がそれだ。
もう本当に強い。
『セブンスドラゴン』過去作のラスボスを、ほぼ1面ボスとして倒してしまうのだから、笑っちゃうぐらい強い。
条件が良いとはいえ、過去作であれだけ苦労して(シナリオ的な意味)倒した強敵たちがバッタバッタと倒れていく。
最終的には、名実ともに最強の存在となって、現実さえ改変してしまう。
話がそれるから言わないけど如月優真くんも強い
反面、主人公が最初に出会う人間『那雲澪』は、全能感がない。
不治の病を患っていて、身体能力は最悪。
代わりにメンタル最強・・・ということもない。
オペレーターとして高い能力があるにも関わらず、「自分にそんな大きなことは無理」という理由で、初期は戦わない。
(主人公が勝ちぬく中で、手伝いはできるかもと参戦する。)
セブンスドラゴン3というのは、ざっくり言えば『全能の存在を作る』物語。
蠱毒の壺で人間を成長させて、全能の存在(主人公)を生み出す。
・・・なんだけど、わりと全能に対して否定的なシナリオだったりする。(お互いに殴りあっているというべきか)
主人公はもちろん活躍していて、彼あっての勝利なんですが、どちらかというと、輝いているのは全能ではない脇役たち。
圧倒的不利な状況に屈することなく、いま自分がやれることを自分なりにやって、未来へと繋げていっている。
国が沈んだり、人が死んだり、指導者が消えたり、アイデンティティーが消失したりと色々あるわけですが、絶望しちゃうような人は一人もいなくて、最後まで動いて死んでいく。
逆に全能感ある存在・・・真竜たちは、次々と静かに退場していく。
アリーは敵に塩を送りまくって負けてしまうし、アイオトにいたっては自ら戦うことなく身を引いてしまう。
(二人とも、自分が生き残る必要がなかったという理由があるが)
(また、アリーは目的は達成しているうえ、何故か生きている)
終盤、主人公と那雲澪以外は、アリーによって死亡。
このとき、全能の存在(VFD)を作るというアリーの目的が語られる。
主人公は絶句して一瞬止まってしまうんだけど、那雲澪は毅然とアリーを非難し、VFD創造を『そんなに価値はない』ことだと断定する。
超意訳なので違ってたらごめんなさい
なんかもうすごいなぁ・・・という感じ。
どうしても人間(というか僕)、全能的な強さに憧れがある。
でも、那雲澪は、全能をさっぱり切って捨ててしまう。
そんなものがなくても戦えてしまう。
なんだかそれって強いなぁ・・・と思うのでした。
Re:Vanishment(code:VFD Ver.)が流れるなか、那雲澪が主人公が語り掛けるシーンは、ただただ胸を穿たれるので、ぜひプレイして見てください。
(刺さればだけど)
・・・というのが物語的な感想。
ゲームとして、とても面白いですね。
職が結構あるのですが、どれも強くて、好きに楽しめます。
(裏ダンジョンまで行くと、きつい職もあるんですが)
3人PT×3人PT×3人PTで勝手に経験値がたまるのが大きくて、編成を思いつきで変えるのも楽。
中ボス以上の敵がたくさんいて、それらの攻撃は2回攻撃。
防御手段なしだとワンパンで体力半分減りかねない。
まともに受けていると全滅する。
ので、なんとか妨害したり、防御したり、やられる前にやったりするわけです。
その工夫が面白い。
また、ある程度一貫性があるとはいえ、敵の戦術も豊富。
敵ごとに違った効率ムーブを求められ、新鮮に戦いに挑めます。
自キャラ強すぎて最終的にワンパターンになったりするけど
RPGで「特にボス戦が好き~」という人にお勧めです。
感想ではなくてステマでは?
いや、ネタバレしまくってるし未見向けではないんだよな・・・