偏食を重ねる日々

ゲーマーが本やら物語やらゲームやらの感想を綴るブログ

よるのないくに2 の面白さを語る(戦闘編)

f:id:shinkvita:20180427135712j:plain

 

よるのないくに2 ~新月の花嫁~』 

※微ネタバレ

ゲームプレイ部分のレビューです。ダイレクトマーケティング記事。

主に戦闘システムについて。未だに周回している人が語ります。

 

やられる前にやれ!

味方NPCと連携し、危険な敵を殲滅する!!

状況判断とリソース管理が楽しいアクションゲーム!!!

キミもいますぐ(2週目で)体感しろ!!!!

 

・秀逸なリリィ(味方NPC)システム

f:id:shinkvita:20180427141720j:plain

このリリィという相棒NPC頭が良い。

敵の攻撃はちゃんと回避する、きちんと火力がある、連携することに意義がある、ある程度指示を聞く、行動方針(AI)が分かり易い…

などなど、すばらしく優秀な味方である。

反面、リリィの体力がゼロになると、ゲームオーバーになる。回避が得意といっても、大量の敵に囲まれれば、対処しきれない。

アクションゲームは、非常にマンネリ化しやすい。

どんなに面白いステージでも、定められた形である以上、いつか飽きがきてしまう。

勝手に動きまわるリリィは、非常に良いアクセントとなっている。

また、戦闘開始・終了時、プレイアブルキャラクターであるアルーシェへボイス付きで語りかけるのも特徴的。

端的に言ってしまえば、戦闘が終わる度に褒めてくれる(もちろんアルーシェを)

f:id:shinkvita:20180829000906j:plain

f:id:shinkvita:20180829002013j:plain

リリィは勝手に動く。しかし、動きに法則性はある。

ある程度は、リリィの行動を予測できる。誘導も可能。

命令によって、リリィのAIパターンを4つの中から、いつでも自由に変えることもできる。

そのため、「俺のゲームプレイをめちゃくちゃにされた!」とイラつかされることは少ない。

f:id:shinkvita:20180427143516j:plain

リリィは、「1度だけ自キャラクターの死亡を防ぐ」など、役立つスキルを持っている。

こうして、プレイヤーの好感度を稼いでいるのも、うまい。

 

 

・ダブルアタックシステムが秀逸

f:id:shinkvita:20180427142355j:plain

個人的に、このゲームのキモであり、最大の功績といえるシステム。

ダブルアタック(リリィと同じ敵を攻撃する事)すると、ゲージが溜まっていく。

f:id:shinkvita:20180829001956j:plain

ゲージを使って発動できる必殺技、リリィバースト。

敵を安全に一掃できる攻撃手段として重宝する。

また、リリィによっては、ダブルアタックを数回行うことで、ダブルチェイスと呼ばれる技が発動できる。

f:id:shinkvita:20180829002025j:plain

ダブルチェイスは、『条件を満たしたらすぐ発動しなければならない』という縛りはある。

しかし、リリィバーストに匹敵する優秀な攻撃手段だ。

ダブルアタックの秀逸な点として、「ただ攻撃しているだけでは、発動することが難しい」ことがあげられる。

f:id:shinkvita:20180427141807j:plain


つまり、「リリィが、どの敵をいつ攻撃するのか?」「そのとき、自キャラクターは、攻撃できる状況なのか?」といった事を考慮して、立ち回る必要がある。

「敵をよく見る」のはアクションゲームの基本だ。

よるのないくに2』は、さらに「味方もよく見る」必要がある。

「今どこを見るべきなのか?敵か味方か?」と判断する楽しさが生まれている。

 

・リソース管理が楽しい

f:id:shinkvita:20180828235917j:plain

アクションゲームでは、切り抜けるのが難しい状況になってしまう事がある。ひどい場合には、敵の行動パターンという運要素だけで『詰み』になってしまうケースもよくみられる。

しかし、よるのないくに2』は、この問題をうまく解決している。

f:id:shinkvita:20180829001531j:plain

 

リリィバースト、ダブチェイス、リリィ/従魔スキル・・・。

豊富で強力なリソース消費行動によって、『よるのないくに2』では、難しい状況をクリアしている。

さらに、リソース管理の楽しさを加えることに成功している。

よるのないくに2』は、「やばい敵は、確実にやばい」「リソースは複数あるうえ、どれも復活する」という二つの側面を持っているため、気持ちよくリソースを使っていくことができる。

f:id:shinkvita:20180828235937j:plain

また、リソースを消費して行動するのが、従魔やリリィであることも特徴的だ。

従魔が倒れた場合、一定時間後に復活するまで、従魔が扱うスキルは使えなくなる。

ほとんどのリソースは、時間経過によって、少しずつ回復する。

MPを温存しておくべきか、倒れないうちに消費しておくべきか。

面白い駆け引きが存在している。

 

・敵キャラクターのAIが秀逸

f:id:shinkvita:20180427143137j:plain

実は、敵の行動にも法則性がある。

たとえば、「ジャイアント」という敵は、自キャラクターしか狙わない。

f:id:shinkvita:20180829000022j:plain

いくらリリィや従魔が横切っても、自キャラクターに向かって歩き続けるだけだ。

このように、『よるのないくに2』では、敵の種類ごとに定められた法則がある。

f:id:shinkvita:20180829000759j:plain

出現した敵の組み合わせを見て、「あの敵に優先的に対処すべき」「この敵は、別に放っておいてもいい」といったことを、予測できる。

f:id:shinkvita:20180829000741j:plain

また、敵キャラクターの種類も豊富だ。

 

 

 

マイナスポイント

・難易度「イージー」「ノーマル」の敵キャラクターが柔らかすぎる。

・難易度「エクストリーム(最高難易度)」が1週目に存在しない

f:id:shinkvita:20180427143404j:plain

このゲームの評価を低くしてしまった原因(と勝手に思っている)。

よるのないくに2』は、難易度を選択できる。

しかし、1週目で選べる「イージー」「ノーマル」は、致命的な欠陥を抱えている。

「敵キャラクターの体力が低すぎる」のだ。

また、敵キャラクターの火力も、そこまで高くはない。

すると、どうなるか?

「ただ通常攻撃を連打するだけのゲーム」となる。

リリィと連携したり、従魔スキルを使う必要などない。

自キャラクターがワンコンボすれば、敵キャラクターは落ちる。

もちろん、闇雲にボタン連打すれば、隙が生まれ、反撃を食らう。

しかし、敵の火力が低いので、余裕でダメージ勝ちできる。

せっかくのシステムが息をしていない。

まだ難易度「イージー」だけなら、「ストーリーが見たいプレイヤーのため」と擁護できるのだが、「ノーマル」までこの有様だ。

たいていの人は、本番ともいえる2週目の難易度「エクストリーム」をプレイすることなく、やめてしまうだろう。

難易度ノーマルでも、終盤は、そこそこ敵が堅く火力もある。

 

・ボスのギミックが昇華しきれていない

f:id:shinkvita:20180829001618j:plain

アクションゲームのボスは、どうしてもワンパターンに陥りがちだ。

そのため、何かしらの特殊なルールを導入し、プレイヤーに対処させる解決策がよくとられる。

よるのないくに2』でも、この方法がとられている。

例えば、あるボスは「攻撃の届かない場所に移動し、そこから射撃してくる。ボスの弾を剣で撃ち返すことでダメージを与えられる。」というギミックが取り入れられている。

良いギミックだ。

しかし、残念ながら、基本システムとの親和性が薄い。

「リリィや従魔といった味方を絡めた戦闘」という基本と乖離しすぎていて、ここだけ別のゲームとなっている。

また、弾を跳ね返す判定が見た目通りではない等、細かなクオリティも残念なところがある。

 

後にリリィとなるキャラクターと戦う展開も多い。

しかし、モーションがリリィの時ほぼそのままで、隙が少ないうえ、ワンパターン。

スーパアーマーも発動しており、のけぞらない。

そのため、1ヒット⇒逃げるループを繰り返すことになる。

 

とはいえ、面白い戦いができるボスがいないわけではない。

最序盤に出てくるアイツはギミックと戦闘がうまく融合している。再戦のマンネリ回避にとられている方法も、非常に良い出来だ。

また、出来がよろしくないボスに関しても、「リソースを段階的に吐いて押し切る」というプレイングを楽しむ場としては、なかなかよくできている。

 

 

~総括~

f:id:shinkvita:20180427135712j:plain

 

1:敵編成を見て、どう立ち回るか判断する。

2:リリィの動きを見て、ダブルアタックを狙う。

3:敵を見て、攻撃を回避したり、先に倒し切る。

4: リソースを吐いて、敵を一掃する。

…等々。状況判断を楽しめるゲームといえる。

1週目クリアという高い壁はある。

しかし、これほど有能な味方NPCを連れて、状況判断を楽しめる一人用アクションゲーム。ほぼ唯一無二、オンリーワンだ。

また、月並みな言葉になってしまうが、BGM・世界観・ビジュアルの質が高く、ただ走っているだけでも、幻想的な楽しさがある。

 

何か一つでも刺されば、ぜひプレイしてみてほしい。

特に2週目にえらべる難易度「エクストリーム」を・・・。

誰か戦闘システムをオマージュしてゲーム作ってください

白雪姫と黒の女王 感想(を刺さりすぎて書けなかったので宣伝)

 

 

プロローグ7ページを読んで、感じる所があれば、読破を勧めます。

オススメ。

よるのないくに2 を攻略する(難易度エクストリーム)

f:id:shinkvita:20180427135712j:plain

よるのないくに2~新月の花嫁~ の攻略記事です。

難易度エクストリームについて。

お勧め従魔などを紹介します。

プレイングについては、あまり言及しません。

かなり主観寄りです。

微ネタバレ有。

 

続きを読む

セブンスドラゴン3 感想 何をもって強さとするのか

f:id:shinkvita:20180807192107j:plain

はじめに

どんなお話か説明している部分があります。

これは、あくまで『私はそう感じたという感想』です。

実際には異なる可能性があります。

※ネタバレあります

 

~総括~

f:id:shinkvita:20180807192136p:plain

那雲澪、イケメン。

 

 

続きを読む

眠り姫と13番目の魔女 感想 ※微ネタバレ

f:id:shinkvita:20180721175723j:plain

はじめに

どんなお話か説明している部分があります。

これは、あくまで『私はそう感じたという感想』です。

実際には異なる可能性があります。

※ネタバレあります

 

~総括~

「そんなことをしたら、けがをするんじゃなくて?」

「でも、おかあさま。わたし、けがをしたいんだもの!

 

「呪い」を受けた眠り姫←めちゃくちゃ過保護にされる

「人質」になった王子 ←めちゃくちゃ眠り姫に尽くす

「英雄」志望の王子  ←めちゃくちゃ死んで強くなる

「罪人」の魔女    ←めちゃくちゃ修行して強くなる

 

眠り姫を元ネタにした改変話。めちゃくちゃ素敵。

文章の読み易さ。人々の心情。よく描かれている。

個人的には耳が痛い。刺された気になる話。

 

続きを読む

Detroit: Become Human(デトロイトビカムヒューマン) 感想 ※ネタバレ有

 

f:id:shinkvita:20180603204538j:plain

はじめに

どんなお話か説明している部分があります。

これは、あくまで『私はそう感じたという感想』です。

実際には異なる可能性があります

※ネタバレあります

 

~総括~

みんな生きていたんだよな・・・と感じられる物語でした。

むかし有名になったこんな話があります(細かい所は変えてます)。

『暴走列車のレバーがある。

レバーを引けば、今から死ぬ一人が助かる。

代わりに大勢が死ぬ。

どうすればいいと思う?』

この問題に対する返事は人それぞれです。

しかし、多くの場合、ひとつの共通点があります。

他人事としての答えになるということです。

 

3つの人生にプレイヤーを縛り付けた後、

「もし貴方の人生に『それ』が降りかかったらどうする?」

Detroit: Become Human は、そう問いかけるゲームのようです。

自分のたどった道筋を示しながら、感想を加えていきます。

続きを読む